経理マンを扱った小説ってあまり聞かないですよね。まあそもそも弁護士などと違って、縁の下の力持ちだからでしょうか。
でも「会計課長 団達也が行く! (NB Online book)」という会計小説があります。

林 總という方が著者。公認会計士・税理士の方です。学びの部分もあり、また物語もあるので、わかりやすく擬似経験させてくれると思います。

あらすじは団 達也という主人公がMBAを取得後、株式会社ジェピーという傾きかけた部品メーカーに経理課長として転職します。

彼は試行錯誤を繰り返しながら、周りの登場人物達と戦いながら、

会計を武器に経営を立て直してゆくという物語です。

まあカンタンにいうと粉飾された会計を暴いていくということなのですが、

その中で…

 

”「シャーロックホームズになって、数字の後ろにある真実を突き止めなさい」”p53

ということがいわれます。

会計資料そして、請求書や現物を調べる中、推理をし検証していくということですね。

これ、小説だからじゃないのと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、

著者曰く、自身が目の当たりにしたことなのだそうです。

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私自身も経理経験の中、上記のような粉飾を暴いていくなんて大きなことではありませんが、
決算を経験する中、似たような面白さを経験しています。
その会社は月次の決算がなかったのですが、

もちろん年次の決算はあります。

そこへ向けて、データをまとめたり、地道にみなで入力したりします。
ある程度進むと、試算表(記事:5分でわかる簿記のしくみ をみてください)にまとまっていきます。

わたし初めて実務についた時は、1回で決まるものと思い込んでいましたが…。
そうではなく、1回では必ずといってよいほど、数字が合いません!

ですので2次試算表、3次試算表とだんだんと固めていきます。

そうして初めて完全にあった試算表ができあがるのです。

そう、その過程で、数字を合わせなくてはなりません。
まさに”探偵のように”数字を突き止めていくのです!
どこが合っていないのか、さまざまな帳簿をつきあわせて、
間違いを確定していくのです。
それを見つけたときには、「ああ!これだ!!」

とうれしくなりますね。
パズル的なところもあるので、

推理好き、パズル好きな方はたまらないかも知れませんね。